- 開催日時-2021年9月26日(日) 10:00-18:40
- 開催場所-Zoomウェビナーによるオンライン開催
- 参加者-246名 (実行委員含む)
実施内容
2021年度の地区大会は、コロナ禍でオンライン開催となりました。昨年は地区大会が開催されなかったので、実に2年ぶりの開催となりました。やはり、地区のみなさんと一緒に大会を開催できることは、うれしい限りでございます。
今年の関西・北陸地区は、3つのクラスで総勢29チームがエントリーしていただきましたが、3チームがモデル,競技ともに棄権となってしまいました。ぜひ、来年再チャレンジしていただけることを楽しみに待っています。
10時から今年20周年を迎えるETロボコンの歴史を振り返る動画から大会はスタートしました。
<エントリークラス 競技>
- 地区エントリー数 : 8チーム
- 当日参加チーム数 : 5チーム
- 最高リザルトタイム : -11.8(チームてつでん)
まずは、入門スキルレベルとしてプログラミングや設計の未経験者をターゲットとした「エントリークラス」の競技です。
このクラスでは、前半カーブがあまりきつくないコースをライントレースし、如何に最速でゴールゲートを通過するかが重要となります。また、後半は「ブロック運び」という難所が用意され、ブロックをまっすぐ一定の距離に運ぶことができるかどうかが鍵となります。
プログラムを提出した6チームの完走率は、58.3%と約半分で、ライントレースをしっかり実施すること自体が入門者にとってはまず大きな壁となったようです。
ブロック運びの難所については、最高得点の25点を獲得できたチームが3チームもあり、この難所まで到達できたチームにとっては十分に対応できる難易度だったのかもしれません。
競技優勝した「チームてつでん」は、他のチームの平均タイムが23.6秒の中、17.2秒と圧倒的な速さを記録し、難所のブロック運びもLR両コースともに最高点の25点を獲得していました。すばらしい走行でした!
<プライマリークラス 競技>
- 地区エントリー数 : 19チーム
- 当日参加チーム数 : 14チーム
- 最高リザルトタイム : -8.0(チームHAL大阪1)
続いて、基礎スキルレベルとしてプログラミングや設計の経験が少ない方をターゲットとした「プライマリークラス」の競技です。
このクラスでは、前半のライントレースも、エントリークラスと異なり、ヘアピンカーブがあり難易度が高くなっています。また、後半の難所は2つあり、ペットボトルを模した障害物を倒さないように避けて進む「スラローム」と、走行体を所定の場所に止める「ガレージイン」があります。
プログラムを提出した18チームの完走率は、75.0%と実に3/4が完走しています。プライマリークラスにとっては、ライントレースができることは最低限のレベルなのかもしれません。
スラロームは11チームが通過できましたが、6本の障害物すべてを倒さずに通過できたのは5チームでした。障害物を避けて通るようにプログラミングされていても、1~2本が少しだけ接触して倒してしまっているケースが多くあり、緻密な制御が求められることをあらためて認識できました。
ガレージインも11チームが成功していました。
難所をパーフェクトで成功させたチームは5チームありましたが、競技優勝した「チームHAL大阪1」は競技タイムが22.0秒と他を圧倒していました。ショートカット走行が優勝に大きく貢献していました。
<エントリー・プライマリークラス モデルワークショップ>
ETロボコンの特徴の1つでもあり、競技結果とともに総合結果に左右されるモデルについて、審査を担当した実行委員からフィードバックを行うのが、モデルワークショップです。
今回は、以下のタイトルで、4名の実行委員から提出モデルの特徴やポイント解説などを実施しました。
- 総評 [関西・北陸地区審査委員長 館宜伸]
- エントリークラスについて [関西・北陸地区実行委員 山本修一]
- プライマリークラス モデル審査の振り返り [関西・北陸地区実行委員 城所正博]
- 全モデルから見えてきた良いモデルの創り方 [関西北陸地区実行委員長 岩橋正実]
<アドバンストクラス 競技>
- Bブロック エントリー数 : 10チーム
- 当日参加チーム数 : 7チーム
- 最高リザルトタイム : -14.3(チームEYES)
最後に、応用スキルレベルとしてプログラミングや設計の基礎は十分習得しており、制御技術やAIなどの技術も含めた応用的なことを学びたい方をターゲットとした「アドバンストクラス」の競技です。
このクラスは、最上位のレベルということもあり、全国でも30チームしかエントリーされていません。関西・北陸地区は2チームのエントリーとなっているため、地区単独での開催にはチーム数が少ないため近隣の東海地区,および中四国地区と3地区合同で総勢10チームでの開催となりました。この3地区は、Bブロック大会という名称で開催されました。
アドバンストクラスの競技は、他の2クラスと同様に前半はライントレースのタイムを競います。そして、後半は「ブロックビンゴ2021」というゲームで競い合います。このゲームは、コース上のブロックを所定の位置に移動させ、縦・横・斜めに3つ配置することができるとビンゴ成立としてポイントが加算されていきます。
少なくとも1列以上のビンゴを成立させたチームは6チームありました。
競技優勝した「チームEYES」は、9個のブロックをすべて同じ色の場所に移動させ、ボーナスポイントとしては最高の30点を獲得し、圧巻のパフォーマンスでした。
<アドバンストクラス モデルワークショップ>
アドバンストクラスのモデルワークショップは、Bブロックの3地区の実行委員メンバーが以下のタイトルのとおりそれぞれ異なった視点でフィードバックを実施しました。
- 総評 [関西・北陸地区審査委員長 館宜伸]
- モデルワークショップ [中四国地区実行委員 若松大雅]
- すすめ!要求分析 [東海地区実行委員 山郷成仁]
- 解法や指針と設計の関係 [関西・北陸地区実行委員 入江弘憲]
<表彰式>
エントリークラス、プライマリークラス、アドバンストクラスの各クラスについて、競技優勝、モデル審査ゴールドモデル、総合優勝・準優勝・第3位の各チームを表彰しました。また、プライマリークラスとアドバンストクラスについては、特別賞として信頼性を考慮した競技、モデルが実現できていたチームにIPA賞が贈られました。
表彰結果の詳細については、以下のページをご覧ください。
チャンピオンシップ大会に出場するチームのみなさんは、引き続きがんばってください。
<懇親会>
表彰式終了後は、これまでライバルとして戦ってきたチームのみなさんや、ご来賓の方、実行委員など総勢50名のみなさんでオンライン懇親会を実施しました。
ETロボコンでは、大会終了後の懇親会も重要視しており、人と人との交流の場を提供しています。リアル開催のときは、一緒に飲食しながら、楽しくワイワイと実施しますが、今回はオンライン開催なので、いくつかの小グループを作り、会話していただきました。
15分間でメンバーをシャッフルしましたが、ちょうど話が盛り上がってきたところでグループ替えというグループもあったようです。
最後は、みなさんで20周年ポーズでお開きとしました!
終わってしまうとあっという間の1日でしたが、選手のみなさん、参加ありがとうございます。約半年間の活動をとおして、みなさんにとって少しでも得るものがあったと実感していただければ、うれしい限りです。チャンピオンシップ大会に出場するチームは、もうしばらくがんばってください!では、また次年度以降のETロボコンにも再度挑戦いただけることを、実行委員一同お待ちしております。